シンスプリント・オスグッド・シーバー病専門外来 つつじが丘接骨院のブログ2

2017年07月

今回から新しいテーマで書きます。


新しいテーマは、シンスプの症状レベルという内容になります。


シンスプの患者さまを診ていると、


必ずしも皆さんが同じ痛みではないことに気付きます。


・スポーツの時に痛む!

・クラブのメンバーがこなすメニューができない!

・朝起きた時の痛みが強い!

・歩いているときにも痛む!

・階段の昇り降りの時に痛い!

・痛む範囲が足首から膝の下まですごく広い!


など、同じシンスプであるにもかかわらず、その痛みの訴え方が大きく違うのです。

図1

なぜ、このようなことが起きるのか?


これは装具での治療を提供するうえで重要なことです。


そのシンスプの症状レベルを考えた装具を提供しないことには、


装具は全くの無駄になってしまうからです。


もう10数年前になりますが、


装具を提供し始めた当初、シンスプの症状に違いがあることなど考えもしませんでした。


しかし、いざ多くの方に装具を提供し始めてみると、


シンスプの症状によって、治り方が全く異なることがわかってきたのです。


それは装具療法を提供するうえで根本的な見直しを迫られることになったのです。


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このテーマをしばらく続けてきましたが、


今回はこのテーマのまとめということで書きます。


①筋肉(後脛骨筋)のけん引力がシンスプの原因とされているが、
 
ではなぜそれが疲労骨折へと悪化してしまうのか?


 ②後脛骨筋の引っ張る力によりシンスプが発症するのであれば、
  なぜ骨の内部から炎症が発
生するのか?
 (レントゲンよりもMRIの方が先にシンスプの状態を確認できる)


③シンスプに対して、マッサージ・鍼・ストレッチ・筋トレ・整体などをしても
 全く効果がないのはなぜなのか?
(筋肉の痛みであればそれほどの時間はかからないはずである)


 ④水泳や柔道などではシンスプが発症しないのはなぜなのか?

 (後脛骨筋を使うという点では他のスポーツと同じのはず)


 ⑤そもそもシンスプの原因とされる後脛骨筋と、
  シンスプの症状の場所は一致していないことの方が多い。


いろいろと書いていますが、


これらは、筋肉をシンスプの原因とすることの矛盾点です。

後脛骨筋2

こうした矛盾点を考察していくと、

明らかにシンスプの原因を筋肉に求める方がおかしなことだと考えるようになります。


では、一体シンスプの原因は何なのでしょうか?


こんなことを書いていると、


「原因など、どうでもいいんじゃないの?」と思われる方は多いと思います。


しかし、原因を知らないままでスポーツに復帰すると、


それはシンスプの再発へとつながってしまうことが多いのです。

shinsplint1


また、疲労骨折に悪化することも珍しくはありません。

ここはシンスプの治療を考えていく上で、一番重要なことです。


その点はあらためて新しいテーマで書くつもりにしています。


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実際の患者さまのケース(前回からの続き)をご紹介しています。


経過の悪さから、家族もさすがに心配になってきました。


「このまま走れなくなるんじゃないか?」という心配です。


そのような経過から、


他校に通っている同じ陸上をしている生徒の親御さんから、


当院の装具療法のことをお聞きになり来院されたのでした。

what-are-shin-splints

彼が当院に来院されたときには、


片側(最初は左の痛み)ではなく、両側の痛みへと変化していました。


これはよくあるケースなのですが、


痛む方をかばっているうちに、もう片側の痛みを発症してしまうというものです。


針、マッサージ、テーピング、筋トレ、痛み止めのお薬など、

様々な治療を施しても治らないケースですが、


装具療法ではしっかりと治るのです。


しかも通院はたったの1回のみです。


彼も装具を装着することでしっかりと痛みが取れてしまうのです。

筋肉に原因ブログ

なぜ、それまでの治療は効果がなかったのか?


なぜ、装具療法はここまで効果が発揮できるのか?


当院に来院するまでの治療は、筋肉そのものを治療の対象としていたのに対して、


当院では、骨の痛みを対象として治療(装具)を提供しています。


シンスプを患っている方にお尋ねしてみるとすぐにわかるのですが、


彼らは必ず骨が痛い!ということを訴えます。


決して筋肉が痛いなどということは訴えません。


それを机上の理論で筋肉の痛みだと決めつけているだけなのです。

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では、実際に装具療法で治った患者さまのケース(前回からの続き)をご紹介します。


シンスプの痛みが出てきた彼は、


これまでに御世話になっている整骨院の先生のところへ伺いました。


その結果、シンスプリントという診断をされました。


では、なぜシンスプになってしまったのかという説明になると、


「筋肉に骨が引っ張られることでシンスプが発症するから」


というものでした。

shinsplints
(上の図は後脛骨筋の走行の様子をイラストに表しています)

で、どのような治療をされたのかというと、


針、マッサージ、テーピングという治療です。


彼が以前に太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)を肉離れした時と同じ治療です。
(なぜ、シンスプも肉離れも同じ治療なのでしょうか?)

その治療をしてもらっても痛みはなくなることはありませんでしたが、


そのまま治療を受けながらクラブ活動に参加していました。


痛みを我慢して、治療を受けながら頑張っていましたが、


発症して1か月
も経たないのに、


朝起きた時の痛み、歩いている時、階段の昇り降りの時の痛みも加わってきました。


これは、シンスプの症状の判断のレベル2に相当する痛みです。

(症状判断については、新たにテーマとして書きます)


こうなってくると、クラブ活動にも支障をきたすようになってきます。


家族も心配するようになり整形外科での検査も受けました。


しかし、レントゲン検査を受けても特に異常は見つかりません。


整形外科のドクターのお話でも、整骨院の先生と同じく、


やはり「筋肉が硬いからシンスプになる」


というものでした。

copy21

整骨院での治療、整形外科で痛み止めのお薬を続けながら、


陸上部での練習メニューもアップ程度に抑えています。


加えて、陸上部のトレーナーからは筋トレメニューも併用しています。


しかし、治らない!


少し良くなったと思ってジョギングをしても激痛が走る!


というような状況が続いています。


以降は次回へと続きます。


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では、今回は、


シンスプを筋肉のせいだとされて治療を受けてきた方を紹介します。


当院のシンスプリント外来(兵庫)・装具製作ラボ(東京)に来られた方です。


彼は高校生で陸上の長距離を専門としています。


そんな彼がシンスプを発症したのが高1の冬練習にはいってからのことでした。


陸上の冬練習は夏の練習と違って走り込み量を増やすのが常です。


走り込みはロードでおこなわれるため、


アスファルトを走ることがほとんどだったのだそうです。

筋肉に原因ブログ

走り込みが増えてきてから2週間が過ぎようとした時期になって、


すねのあたりの違和感が生じ始めました。


違和感を感じ始めたときに治療ができればよいのですが、


痛みではないため、どうしても治療までは必要がないということになるのです。


そうこうしているうちに、今度は脛の違和感が痛みへと変化し始めました。


このブログのシンスプリントってどんな痛み?

にも書いていますが、まさにそのものという感じです。


当初は走り始めが痛い、ということでしたが、


そのうちに、走っている時すべてが痛い!という感じに悪化してきました。


こうなってくると、ますます痛みが強くなってきます。


以降は次回へと続きます。


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