シンスプリント・オスグッド・シーバー病専門外来 つつじが丘接骨院のブログ2

2017年08月

さて、前回から紹介している高校生のケースですが、


シンスプの治療のためにずっとマッサージを受けていました。


それでは全く改善しないどころか、以前よりも悪くなってきています。

シンスプリントへのマッサージ

当院の症状レベルでいうレベル2という状態です。


レベル2の場合は、


起床時、歩行時など日常生活での痛みが出ているということになります。


こういう場合は、一度レベル1に戻す必要があるため、


日常生活の痛みが取れる装具をしていただくことになります。

(実際にはレベル2まで進行する方はシンスプ全体の約5%という感じです)

図1

この高校生の場合も日常的装具を装着していただきました。


この装具をすると、起床時、歩行時、階段の昇り降りなどの痛みは全く感じなくなります。


こうすることで約1週間~10日間くらいでレベルⅠの状態に戻すことができます。


この彼の場合は、


1週間後には痛みもなくバスケットボールをできるまでになりました。


シンスプリントの治療にマッサージをされるところが多々あります。


シンスプとは何なのか?
という基本的なことを考えていないため,

このような治療になってしまうのだと思います。


シンスプは筋肉の痛みではありません、
骨が痛むのです。


マッサージをしても、シンスプが良くなることはありません。


もしかすると、それで良くなった方があるかもしれませんが、


それはマッサージが効いたのではなく、


シンスプの炎症が治まる時期であった、


もしくは、

治療に加えて安静の指示が出ていたということの方が大きいのではないかと考えています。


このテーマは、一応今回で終了とします。
(追記で加筆する場合もあると思いますが)


次回からは、「シンスプリントは疲労骨折へと悪化する!」

というテーマで書きたいと思います。


最近になって、シンスプリントは疲労骨折へと悪化する、


ということが知られるようになりました。


この点について、わかりやすく書いていきたいと思っています。

シンスプリントを理解していただくにあたっては、特に重要なテーマです。

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では、前回からの続きで記事を続けます。


件の高校生は、整骨院でマッサージ治療とストレッチを繰り返し受けています。


治療から帰るときは、よくなったようにも感じますが、


家に帰って、患部を押さえてみても痛みは変わりません。


「このまま治療を繰り返していれば、しっかりと治る」


という整骨院の先生の言葉を信じて、ほぼ毎日通院していたのです。


ただし、整骨院の先生の指導では、クラブは参加してはいけないというものでしたが、


新チームになり、レギュラー争いの真っ最中でしたから、


そのようなわけにもいかないのが実際です。

shin

それを繰り返すこと約1カ月、


本人の言葉を借りると、


「朝起きた時に骨にものすごい痛みを感じた!とにかく骨が痛い!」

「このままマッサージ治療を受け続けて治るのだろうか?」


という疑問が湧き出してきたのです。


というか、


「マッサージでは治らない!」という結論に至ったのです。


そのまま、当院シンスプリント外来にご連絡をいただきました。


当院で診た感じでは、レベル2の状態です。

(詳しくは、シンスプリントの症状レベルの記事をお読みください)


レベル2の状態であるということは、


起床時、歩行時など日常生活での痛みが出ているというレベルです。


言い換えると、


疲労骨折の一歩手前の状態である、ということです。



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前回より、当院に来院された患者さまのケースを紹介しています。


さて、件の高校生ですが、


シンスプの症状も、違和感から痛みへと変化してきました。


具体的には、


・クラブの走り始めが痛む。

・痛みは内くるぶしから5センチくらい上の部分。

・シュート打った時の着地、ダッシュ時の着地が特に痛い!

・患部を押さえると骨そのものが痛い!


ということです。

シンスプ発症部位 ブログ用3
           (上の写真で説明すると②のシンスプとなります)

また、長時間の練習の翌日は朝起きた時にも痛みが出てきました。


これはまずい、ということで、


昔からお世話になっていた整骨院の先生の元を訪れました。


やはりシンスプリントだとのことでした。


そこで説明を受けたこととしては、


・シンスプは身体の硬い人がなりやすい。

・筋肉をよくほぐしてあげることが重要。

・後脛骨筋の使い方が良くないからおきる。

・走ることは良くないから、当面はクラブには参加しないこと。


という指導を受けました。

shinsplints
       (これが後脛骨筋です、一般的にシンスプの原因といわれています)

治療としては、ふくらはぎ(下腿三頭筋)のマッサージとストレッチです。


はたして、このような診断と治療で良くなったのでしょうか?


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さて、今回からは、


シンスプリント外来(兵庫)、装具製作ラボ(東京)に,

お越しいただいた患者さまの中から、


マッサージの治療のみを受けていて、


疲労骨折の一歩寸前まで症状が進行してしまった患者さまのケースを紹介します。


彼は高校でバスケットボール部に所属しています。

ブログ用

そんな彼が脚に違和感を感じ始めたのが、


夏前に先輩が引退して、新チームに移行した時からです。


自分らがメインのチームになるということで、練習量は増えていました。


夏休みに入って、練習量が前にも増して増えてきた時のことです。


脚に違和感を感じ始めました。

IMG_1752 (1)

当初は「なんか変かも」というような感じだったのですが、


1
週間も経たないうちに走っている時の痛みへと変化し始めたのです。


これまでチームメートが何名かシンスプになっているのを見てきましたから、


すぐにシンスプリントだとわかったそうです。


でも、まだまだ我慢できる痛みですし、


新チームの夏休みの練習はレギュラーを決めるということもあり、


休もうなどとは全く考えなかったのだそうです。


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今回のテーマは、


シンスプの治療にマッサージは効果があるのか?


ということで書いています。


シンスプの患者さまはほとんどが「骨が痛む!」ということを言われます。


骨が痛む!という感覚は、


シンスプになったことのない方には理解できないかもしれませんが、


とにかく、シンスプは骨が痛い!のです。

シンスプリントは骨の痛み

肉離れやギックリ腰のような痛みとは全く違うのです。


どちらかというと、骨折の痛みに近いものと考えていただければよいかと思います。


その痛みにマッサージをすることで、


患部の痛みはなくなるのか、というと、そこまでの効果は期待できないのです。


先ほど、シンスプの痛みは骨折に近いもの、と書きましたが、


骨折の治療にマッサージをするのでしょうか?


絶対にそのようなことはありません。


でも、治療する側とすれば、


治療を施す術がないからマッサージをしている、といっても過言ではないと思います。


もちろん、シンスプにマッサージをした事で治った!


という方がいらっしゃるかもしれません。


しかし、それはマッサージが直接的に効果を示したわけではなく、


治療をする側から、安静を指示されていたり、


シンスプの炎症が落ち着く時期と重なっていただけなのだろうと推測しています。

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