前回、なぜシンスプが後脛骨筋の原因だとされているのかということについて書きました。
後脛骨筋が付着している脛骨の表面を引っ張ることで、
シンスプになるという考え方です。
そこで、この考えについてもう少し深く書きたいと思います。
シンスプリントは脛骨という骨の様々な場所に発症することがわかっています。
(下の写真はシンスプリントが発症する場所をわかりやすく作ったものです)
脛骨の内側のエッジを中心として、内側面、後面、前のエッジの部分など様々です。
それをご理解していただいたうえで下の写真を見ていただきたいのですが、
この写真は、シンスプリントの原因とされる後脛骨筋だけを抜き出してみたものです。
(脚のうしろ、外側から見た後脛骨筋)
(脚のうしろ、内側から見た後脛骨筋)
シンスプが痛む場所と後脛骨筋は一致しているように見えるでしょうか?
実は、こうして実際に後脛骨筋の走行とシンスプの痛む場所を比較すると、
筋肉の走行とシンスプの痛む場所は一致しないのです。
もちろん、一致する患者さまもあるかもしれません。
しかし、実際の患者さまのほとんどは、後脛骨筋の走行と同じではないのです。
ということは、
これまでずっと信じられてきた「シンスプは後脛骨筋に原因がある」というのは、
一体何だったのでしょう?
前回も書きましたが、
シンスプという痛みの特徴について考えられた時、
(おそらく数十年前のことだと思いますが)
後脛骨筋と同じような部分で痛むということから、
後脛骨筋がシンスプの原因だということになったのだろうと思います。
でも、医療の検査機器が発達するにつれて、
その筋肉の詳細がわかるようになってきました。
そうして得られる情報と、これまで信じられてきたことを比較すると、
明らかにおかしなことだと考えるようになってきたのです。
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