シンスプリント・オスグッド・シーバー病専門外来 つつじが丘接骨院のブログ2

カテゴリ:シンスプリント > シンスプリントは筋肉に原因がある?

今回のブログテーマの内容は、

これまでずっと信じられてきたシンスプの原因についてすべて否定するものになます。

もし、このブログをお読みの方が医療関係者の方なのだとすれば、

「何を言ってるんだろう?」と思われるかもしれません。

しかし、これまでの私の研究結果からすれば、

むしろこれまで信じられてきたシンスプの原因を筋肉ばかりに求めることの方が、

おかしなことなのだと考えています。


シンスプの原因について調べていくと、必ずこの原因にあたります。


ネットで調べても、教科書を開いても、そのあたりの治療家の誰に尋ねても、


これがシンスプの原因だとされるはずです。


それくらい昔から言われている原因説です。

パラドックス

なので、誰もがこれをシンスプの原因なのだと信じて疑っていません。


それが、「シンスプは筋肉(後脛骨筋)が引っ張ることで起きる」という原因説です。


私は勝手に「シンスプのパラドックス」と呼んでいます。


ちなみに、パラドックスという言葉について解説すると、


パラドックス(paradox)とは、

正しそうに見える前提と妥当に見える推論から、


受け入れがたい結論が得られる事を指す言葉である。


と、Wikipediaには書かれています。


実は、この筋肉がシンスプの原因だとする説が、


まさしくシンスプのパラドックスだということです。


・筋肉がシンスプの原因だから、ある程度休めばすぐに治るものである。

・筋肉が痛みの原因だから、重症化することもない。

・筋肉が原因だから、マッサージやストレッチをすれば効果的である。

・筋肉の耐久性が落ちているから、トレーニングをすることで回復する。


というようにシンスプリントの症状が誤解されてしまいがちになるのです。


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最初から少し脱線してしまいますが、お付き合いください。


接骨や整形外科、整体などのように、


筋肉・骨・腱・靭帯・関節(これら含めて運動器と呼びます)などの痛みを扱う職種には、


多くの矛盾があります。


正しそうに考えられる理由とそこから推測される結論があるとすると、


考えられない結果が得られる事が多々あります。


例えば、


・関節の変形が強く、手術をしなければ治らないと考えられるのに、
 当の本人はそれほどまでに痛がっていない、ケロッとしているようなケース


・(レントゲンやMRIなど)画像から神経麻痺まで起こしていても不思議ではないのに、
 何の症状も出ていないケース


・けがの程度が強く、痛みでスポーツなど出来そうもないと考えられるのに、
 試合に最後まで出場できたというケース


このようなケースは決して珍しいことではありません。


臨床にあたられている先生であれば、誰もが経験することです。


何かしら解明することでしっかりと説明は付くのでしょうが、


なぜなのかはわからないケースも多々あります。


でも、このような場合は良い方に結果が伴っていることなので問題とはなりません。


しかし、シンスプの場合は、結果が逆になってしまうことの方が多いのです。


・シンスプと診断されて、筋肉をほぐすためにマッサージ、ストレッチをしているのに
 全く痛みがなくならない。

・筋肉は柔らかくなったのに、スポーツに復帰するとすぐに再発してしまった。

・(レントゲンやMRIなど)画像には何も問題ないのにもかかわらず、
 一向に治る気配がない。

・レントゲンなどでは問題がないのに、MRI検査をすると疲労骨折と診断された。


など、シンスプでは、


正しそうに考えられる治療や診断をしているのにもかかわらず、


全く良くならない、治らないという結果が付いて回ることが多いのです。

shinsplints
(シンスプは筋肉によって発症するものなのかをもっと深く考える必要がある)

それはなぜかというと、


シンスプの原因を筋肉(後脛骨筋)と決めつけて、

それに基づいた治療をしているということが多いからなのです。


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では、シンスプの原因が筋肉にあるという説について書きます。


これが本当に正しいのかどうかということについてです。


まず、シンスプの原因とされる筋肉の名称ですが、


正確には「後脛骨筋」と呼ばれる筋肉です。

後脛骨筋2

後脛骨筋は、


脛骨後面・腓骨内側面・下腿骨間膜後面から、

舟状骨・全楔状骨・立法骨・第二~第五中足骨に付着しているとされています。


下の図に載っているように骨に付着しています、ということです。


この筋肉の働きとしては、


足首の関節を底屈(つま先立ち)させる・内反(内返し)させる働きがあります。


なぜ、シンスプが後脛骨筋のせいにされてしまっているのかというと、

(これはあくまでも推測ですが)


実際のシンスプの患者さまを診ると、


「後脛骨筋の流れに沿って痛みを出していることが多い」
ということなのです。

痛みを出している骨とこの筋肉の走行が似ている!


ただそれだけなのです。


昔、この痛みを治療していた人がそう考えたのかもしれませんが、


そこには、シンスプがなぜ痛むのかということについて、


あまり深く考えられてはいなかったのだろうと推測しています。


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前回、なぜシンスプが後脛骨筋の原因だとされているのかということについて書きました。


後脛骨筋が付着している脛骨の表面を引っ張ることで、


シンスプになるという考え方です。


そこで、この考えについてもう少し深く書きたいと思います。


シンスプリントは脛骨という骨の様々な場所に発症することがわかっています。

(下の写真はシンスプリントが発症する場所をわかりやすく作ったものです)

シンスプ発症部位 ブログ用3

脛骨の内側のエッジを中心として、内側面、後面、前のエッジの部分など様々です。


それをご理解していただいたうえで下の写真を見ていただきたいのですが、


この写真は、シンスプリントの原因とされる後脛骨筋だけを抜き出してみたものです。

後脛骨筋2
(脚のうしろ、外側から見た後脛骨筋)

後脛骨筋3
(脚のうしろ、内側から見た後脛骨筋)

シンスプが痛む場所と後脛骨筋は一致しているように見えるでしょうか?


実は、こうして実際に後脛骨筋の走行とシンスプの痛む場所を比較すると、


筋肉の走行とシンスプの痛む場所は一致しないのです。


もちろん、一致する患者さまもあるかもしれません。


しかし、実際の患者さまのほとんどは、後脛骨筋の走行と同じではないのです。


ということは、


これまでずっと信じられてきた「シンスプは後脛骨筋に原因がある」というのは、


一体何だったのでしょう?


前回も書きましたが、


シンスプという痛みの特徴について考えられた時、

(おそらく数十年前のことだと思いますが)


後脛骨筋と同じような部分で痛むということから、


後脛骨筋がシンスプの原因だということになったのだろうと思います。


でも、医療の検査機器が発達するにつれて、


その筋肉の詳細がわかるようになってきました。


そうして得られる情報と、これまで信じられてきたことを比較すると、


明らかにおかしなことだと考えるようになってきたのです。


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日本には整形外科、接骨院、整体など、


シンスプを治療できる施設が数万件はあると思います。


そうした施設の中でも、


「シンスプの原因は後脛骨筋ではない!」


と断言しているのは当院だけではないかと思います。


そのような考えに至った根拠について書いています。


前回は、シンスプが起こる場所と筋肉の走行は一致していない、ということでしたが、


今回は、筋肉が引っ張ることで生じる痛みをシンスプに当てはめてみました。


カラダの痛みの中で、


筋肉が引っ張ることで出る痛みというのがあります。


例えばテニス肘という痛みです。

テニス肘

この痛みは手首を引き上げる筋肉(長・短橈側手根伸筋)が、


患部である骨の一部分を引っ張ることで痛みを惹き起こします。

ひどくなると、写真のように患部の骨が引っ張られて剥離を起すようになります。

テニス肘レントゲン剥離

オスグッドという痛みについてもそうです。


これは大腿四頭筋という筋肉が骨の一部分を引っ張ってしまうことで発症します。

(オスグッドについては、いずれこのブログで書きます)


患部の骨は引っ張られて、変形や剥離を呈すようになります。

01

マレットフィンガーという突き指の痛みについてもそうです。


通常の突き指と違って、


筋肉が引っ張ることで指の骨が剥がれて、


破片(骨片と言います)が発生してしまう痛みです。

マレットフィンガー

いずれの場合にしても、


筋肉が骨の一部分を引っ張りますから、


引っ張る力に骨が耐え切れず、


その骨が剥がれて(剥離骨折)というような状態にまで悪化することがあります。


この場合、剥離する骨は小さな破片となるのが大きな特徴です。


対して、シンスプの場合は、


悪化してもこのような剥離を起すようなことにはなりません。

(シンスプと骨折については、またこのブログで取り上げるつもりにしています)


つまり、筋肉が引っ張ることでシンスプが発生するのであれば、


その最悪の結果は、


小さな破片(骨片)が発生するということになると推測されるのですが、


そのようなことはありません。


つまり、筋肉が引っ張るからシンスプになるのではなく、


別の力が作用しているということを考えたほうが自然なのです。

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